月経周期のコンディショニング
3-2.月経異常と利用可能エネルギー不足

無月経などの月経異常の原因として、「利用可能エネルギー不足」や「体重の急激な減少」、「過度な練習やトレーニング量」などが考えられています。

体重を気にしすぎて食事を全く摂らないことや、練習・トレーニングをしすぎてしまうことで、利用可能エネルギー不足の状態になってしまいます。特に、体重が軽い方が有利なスポーツや、審美系のスポーツ、体重による階級制のスポーツをしているアスリートの場合、体重を急激に減少させなければならない場面があります。

そのため、生命維持のために必要なエネルギー量(基礎代謝量)や日常生活やトレーニングで消費するエネルギー量に対して、食事からとるエネルギー量(摂取エネルギー量)が少ない状態(「負のエネルギーバランス」)になります。
この状態が続くと、身体が省エネモードになってしまい、基礎代謝が低下します。そうすると、月経に重要な女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)が出なくなり(分泌の抑制)、月経異常が起こってしまうのです。それだけでなく、パフォーマンスの低下、骨粗鬆症、疲労骨折、貧血といった女性特有の健康課題を引き起こすことがあります。

参考文献

  1. 能瀬さやか,土肥美智子,難波 聡,秋守恵子, 目崎 登,小松 裕,赤間高雄,川原 貴: 女性トップアスリートの低用量ピル使用率とこれからの課題, 日本臨床スポーツ医学会, 22: 122-127, 2014.
  2. 宮川 三代子.10代の女の子のための性のお悩み相談室.ライフサイエンス出版
  3. 国立スポーツ科学センター. 女性アスリートのためのコンディショニングブック.2013.  https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/Portals/0/resources/jiss/info/pdf/josei_athlete_conditioning_book.pdf
  4. 平池 修. 女性スポーツ診療ハンドブック. 中外医学社. 2020.
  5. 国立スポーツ科学センター. Health Management for Female AthletesVer.2 -女性アスリートのための月経対策ハンドブック-. 2017.

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