骨盤底筋の基本情報
1-1.そもそも骨盤底筋群って何?
骨盤底筋群とは文字通り、”骨盤の底にある筋肉の集まり”です。
手でおへそを触って、おへそから下に向かってお腹を触っていくと硬い部分にあたりますが、それが恥骨です。その恥骨とお尻の穴のすぐ後ろにある尾骨を、ハンモックのよう覆っている筋肉の集まりが骨盤底筋群です。
女性の体のことをより深く理解するために、骨盤底筋と骨盤そのものがどこにあるか、そして、女性と男性の骨盤の形状や骨盤底筋群に関わる構造の違いを見ていきましょう。
女性の骨盤の特徴
- 男性と比べて女性の骨盤はより低い位置にあり、相対的に幅が広いです。このような女性の骨盤は、妊娠・出産をするために適した形です。
- 中央の穴のような部分(骨盤腔)は、胎児が通りやすいように大きく丸くなっています。
- 男性と比べて女性は骨盤が幅広く、女性の場合、骨盤に対する大腿骨の傾斜角度が大きくなります。そのため、膝関節との関わりから、男性と比べてX脚になりやすい傾向にあります。
骨盤と大腿骨の傾斜角度は膝関節に影響を与え、O脚やX脚を誘導します。
骨盤底筋群
この骨盤の中央にある穴のような部分の骨盤腔を覆っているのが、骨盤底筋群です。
下のイラストは女性と男性の骨盤底筋群を下から見た図です。
次のイラストは女性と男性の骨盤底筋群を横から見た図です。
骨盤底筋群を下から見た図で分かるように、女性の場合、骨盤の底にある穴(骨盤腔)の部分が男性に比べて広く、穴が一つ多いです。また、横から見た図にあるように、女性の場合は、子宮がある関係で、男性に比べて支えている臓器が1つ多いのです。
骨盤底筋障害が女性に多いと考えられている理由は、骨や筋肉の構造から見ても、理解できるのではないでしょうか?
骨盤の構造的にも、筋肉の構造的にも、女性の骨盤底筋群にかかる負担は大きくなります。
つまり、女性にとって、トレーニングで骨盤底筋群を強化していくことは、とても重要なことです。