以前は、尿もれは妊娠出産をした女性・年配の女性に多いものとされてきましたが、近年の生活習慣やスタイル、女性アスリートのスポーツへの進出などもあり、若年層の女性でも尿もれの問題を抱えている人口が増えてきています。
特にスポーツにおいては、ランニング・ジャンプ・着地などをするときに、床・地面から自身の体重の2倍から11倍もの圧力がかかります。そのため、呼吸の仕方、姿勢、骨盤底筋とのつながりや、腹圧のコントロールががうまく機能しなかったりすると、尿もれが起こるケースがあります。
実際、2005年の女子体操世界大会では、フランス人元オリンピック金メダリストである女子体操選手が、2012年のロンドンオリンピックでは、エクアドル出身の重量挙げ女性アスリートが尿もれを起こしてしまったという事例があります。
また、イギリス出身の元オリンピック女性体操選手は、15歳の時に全国トランポリン選手権で尿もれをしてしまい、そのことで精神的な傷を負い、練習中に水をあまり飲まなくなったり、何度もトイレに行ったりしていたという話もあります。
他にも、別のイギリス人元オリンピック選手は、13歳の時に尿もれを経験して以来、「10年以上もレオタードで尿もれ用のパッドをつけて練習をしていたけれど、パッドが外から見えないか心配をして、集中することができなかった…」とも語っています。
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